歯周病チェック|自覚症状から確認するセルフチェックリスト 歯周病専門医監修

「歯磨きのときに血が出る」「朝起きると口の中がネバつく」。そんな小さな変化が気になって、自分は歯周病ではないかと確認したい方は多いと思います。結論からお伝えすると、歯周病は初期にはほとんど自覚症状がなく、気づいたときには進んでいることが少なくありません。だからこそ、まずはご自身でチェックして、気になる項目があれば早めに歯科で確認することが大切です。この記事では、歯周病専門医の視点から、自宅でできるセルフチェックリストと、当てはまったときの考え方、進行段階の見方、受診の目安を整理してお伝えします。まずは下のリストで、ご自身のお口の状態を確認してみてください。

まずは確認 歯周病セルフチェックリスト

次の項目のうち、ご自身に当てはまるものを数えてみてください。各項目には目安の点数を付けています。気になる症状があるかどうか、確認しながら進めてみましょう。

チェック項目

点数

歯磨きやフロスのときに歯ぐきから血が出ることがある

1

朝起きたとき、口の中がネバついたり乾いたりする

1

口臭が気になる、または人から指摘されたことがある

1

歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった

1

歯ぐきの色が赤い、または赤黒く見える

1

冷たいものや熱いものがしみることがある

1

疲れたときや体調が悪いときに歯ぐきが腫れやすい

2

歯ぐきがやわらかく、ぶよぶよした感じがする

2

歯ぐきが下がって、歯が前より長く見える

2

以前と歯並びが変わった、すき間が広がった気がする

2

硬いものを噛むと、噛みにくい側や痛む歯がある

2

指で歯を押すと、ぐらつく感じがある

3

歯ぐきを押すと血や膿が出ることがある

3

チェック結果の見方

合計点を出して、おおよその目安を確認してみましょう。あくまで自己チェックの目安であり、診断ではない点にご留意ください。

0点の場合は、現時点で歯周病の可能性は低いと考えられます。ただし自覚症状なく進むこともあるため、定期検診での確認をおすすめします。1〜2点の場合は、軽度の歯肉炎などが始まっている可能性があります。早めにケアを見直し、一度歯科で確認しておくと安心です。3点以上の場合は、思ったより進行している可能性があります。特に、歯がぐらつく・膿が出るといった3点の項目に当てはまった方は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

点数にかかわらず、気になる項目が一つでもあれば、それはお口からのサインかもしれません。自己判断で様子を見ず、確認のために受診を検討してみてください。

なぜ歯周病は自覚症状が出にくいのか

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(歯垢)の中の細菌が原因で、歯を支える組織に炎症が起こる病気です。やっかいなのは、初期から中等度にかけて痛みなどの自覚症状が出にくいことです。

歯周病菌は痛みを感じにくくさせる性質があり、さらに炎症が歯周ポケットの内側で進むため、本人が気づかないまま静かに進行します。気づいたときには歯を支える骨が溶け始めていた、ということも珍しくありません。痛みがないからといって健康とは限らない点が、歯周病チェックを習慣にしたい理由です。だからこそ、出血やネバつきといった小さなサインを見逃さず、こまめに確認することが早期発見につながります。

自分でできる歯周病の確認ポイント

チェックリストの項目を、いくつかの観点から見ていくと、ご自身の状態を把握しやすくなります。

歯ぐきの見た目で確認する

鏡で歯ぐきを見てみましょう。健康な歯ぐきは引き締まった薄いピンク色をしています。赤みが強い、赤黒い、腫れてふくらんでいる、歯と歯ぐきの境目がぼやけて見えるといった場合は、炎症が起きているサインかもしれません。前歯の裏や奥歯は見えにくいですが、できる範囲で確認してみてください。

出血やネバつきで確認する

歯磨きやフロスのたびに血が出る、特に同じ場所から繰り返し出血する場合は、歯ぐきの炎症が続いている可能性があります。また、朝起きたときの口のネバつきは、就寝中に細菌が増えたサインのことがあります。これらは初期から現れやすい自覚症状なので、見逃さないようにしましょう。

口臭や噛み心地で確認する

歯周病が進むと、細菌が出すにおい物質によって口臭が強くなることがあります。自分では気づきにくいため、家族に尋ねてみるのも一つの方法です。また、硬いものを噛みにくい、特定の歯で噛むと痛むといった噛み心地の変化も、歯を支える力が弱まっているサインのことがあります。

歯のぐらつきで確認する

指で歯を軽く押してみて、ぐらつく感覚があれば、歯を支える歯槽骨が溶けて減っている可能性があります。ぐらつきは進行した段階で現れやすい症状です。気になる場合は、無理に動かさず早めに歯科で確認してもらいましょう。

歯周病の進行段階と症状の目安

歯周病は段階的に進みます。チェックで当てはまった項目が、どの段階に近いかを知る参考にしてください。

歯肉炎は最も初期の段階で、歯ぐきに炎症が起きているものの、骨はまだ溶けていません。歯磨き時の出血や軽い腫れが見られます。この段階なら、適切なケアで健康な状態に戻すことが期待できます。

軽度歯周炎になると炎症が骨に及び始め、歯周ポケットが少し深くなります。出血や歯ぐきの腫れが見られますが、痛みは出にくい段階です。

中等度歯周炎では歯を支える骨が半分程度まで溶け、歯のぐらつきや口臭、歯ぐきからの膿といった症状が現れ始めます。自覚症状ではっきり気づく方が増えるのもこの頃です。

重度歯周炎まで進むと、骨の多くが失われ、歯が大きく動く、膿が出る、歯が長く見えるといった症状が揃ってきます。ここまで進むと治療の選択肢が限られることもあるため、その前に気づくことが大切です。

チェックで気になる項目があったときにすべきこと

セルフチェックはあくまで目安です。正確な状態を知るには、歯科医院での検査が欠かせません。歯科では、歯周ポケットの深さを専用の器具で測ったり、レントゲンで歯を支える骨の状態を確認したりして、進行度を客観的に把握します。

気になる項目があった場合は、自宅でのケアを見直すとともに、確認のために受診を検討してみてください。毎日の歯磨きでは、歯と歯ぐきの境目を意識し、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して歯周ポケット周辺の汚れを落とすことが大切です。あわせて、禁煙やストレス管理、十分な睡眠といった生活習慣の見直しも、歯周病の進行を抑える助けになります。ただし、セルフケアだけでは歯周ポケットの奥の歯石は取り除けないため、歯科でのチェックとクリーニングを組み合わせることが重要です。

西荻窪で歯周病が気になる方へ まこ歯科クリニックの取り組み

東京都杉並区西荻窪のまこ歯科クリニックでは、歯周病専門医の視点から、セルフチェックでは分からないお口の状態を精密な検査で確認し、一人ひとりに合った対応をご提案しています。歯周ポケットの測定やレントゲン検査をもとに、現在の進行度と必要なケアを丁寧にご説明します。チェックで気になる項目があった方も、まだ症状がはっきりしない方も、現状を確認したい段階でお気軽にご相談ください。

当院が早期発見のために力を入れているのが、自覚症状が出る前の段階で変化をとらえることです。歯周ポケットの測定やレントゲン検査で、セルフチェックでは見えない歯ぐきの内側や骨の状態まで確認し、ごく初期の歯肉炎であれば進行する前のケアにつなげます。万一進行が見つかった場合も、歯周基本治療から歯周外科治療、歯周組織再生療法まで段階に応じて対応します。あわせて、次亜塩素酸水を用いたうがいや口腔ケア(POIC)で細菌を抑え、再び悪化させないお口づくりをお手伝いします。

そして当院が定期的なチェックを大切にしているのは、歯周病が一度確認して終わる病気ではないからです。状態が落ち着いても、見えないところで再び進行が始まることがあります。だからこそ、その後の経過観察やメンテナンスまで歯周病専門医である院長が責任を持って監修し、変化のサインを早い段階でとらえられるよう、定期的に院長がお口の状態を見守り続けます。一度の検査で安心して終わりにせず、これからもずっと自分の歯を保てるよう、生涯にわたって院長が伴走していく。それが、まこ歯科クリニックが大切にしている歯周病ケアの考え方です。

なお、治療が必要となった場合の回数や期間は進行度によって異なり、検査のうえで目安をお伝えします。歯周基本治療やスケーリングなどの多くは保険が適用されますが、歯周組織再生療法の一部などは自費診療となる場合があり、保険適用の範囲と費用の目安は事前に明確にご案内します。治療に伴う腫れや痛みなどのリスクについても、あらかじめご説明します。

よくある質問

セルフチェックで当てはまる項目がなければ、歯周病の心配はないですか

当てはまる項目がない場合、現時点での可能性は低いと考えられます。ただし、歯周病は自覚症状なく進むことがあるため、チェックで問題がなくても定期検診で確認しておくと安心です。セルフチェックはあくまで目安とお考えください。

歯磨きのときの出血だけでも、歯周病を疑ったほうがよいですか

歯磨き時の出血は、歯ぐきに炎症が起きている初期のサインのことがあります。特に同じ場所から繰り返し出血する場合は、一度歯科で確認することをおすすめします。出血が一時的か、炎症によるものかは、検査で見極められます。

セルフチェックの点数が高いと、歯周病が進行しているということですか

点数が高いほど、進行した症状に当てはまっている可能性があります。ただし、これは自己チェックの目安であり、実際の進行度は歯周ポケットの測定やレントゲン検査で確認する必要があります。点数が気になる場合は、早めの受診をおすすめします。

痛みがないのに受診する必要はありますか

歯周病は痛みが出にくい病気で、痛みがない段階こそ早期発見のチャンスです。出血やネバつき、歯ぐきの腫れなどのサインがあれば、痛みがなくても確認のために受診する価値があります。早い段階での対応ほど、選択肢が広がります。

歯科ではどのように歯周病を確認するのですか

歯科では、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットの深さを専用の器具で測り、レントゲンで歯を支える骨の状態を確認します。これにより、セルフチェックでは分からない進行度を客観的に把握できます。検査結果をもとに、必要なケアや治療をご説明します。

この記事の監修者

内山 真子(うちやま まこ)/歯周病専門医

まこ歯科クリニック 院長。東京医科歯科大学歯学部第二保存科(歯周病学講座)を専攻し、歯周病の診断と治療を専門としています。2014年にまこ歯科クリニックを開業し、東京都杉並区西荻窪で地域の方々の歯の健康を支えています。自覚症状が出にくい歯周病を早期に見つけ、その後の継続的なケアまでを大切にした診療を心がけています。

所属:JIADS STUDY CLUB東京(JSCT)メンバー/POIC研究会会員/日本歯周病学会会員/臨床歯周病学会会員

→ 監修者の詳しいプロフィールはこちら

http://www.mako-shika.jp/clinic/staff.html